『黒崎東商店会 アート&サイエンスカフェ』

わたくしが、この商店街に生まれて、今年で56年になります。

幼い頃には、店の前に大阪座・旭座という封切り映画館がありました。 

最終上映が終わりますと、両映画館より観客があふれ出て、商店街で飲食や買い物をしていただき、夜遅くまで大変賑やかでした。

時は流れ、映画業界が斜陽産業となり、映画館も相次いで廃業しました。

跡地が現在の黒崎公園となる頃には、商店街への来街者は激減しました。

わたくしが会長に就任致しました7年前には、商店街は自転車で梅田界隈から天満市場へ買い物に行く通路と化し、アーケードは、雨の日の傘代わり、夏の日の日傘代わりとなっていました。

「このまま何もしなければ商店街としての機能が失われる!」との強い危機感に襲われました。

しかし黒崎東商店会は、「資金も無い、人手も無い、イベント経験も無い、あるのは役員のやる気だけ」の、吹けば飛ぶような小さな商店会です。

いったい何が出来るのでしょうか。
役員一同悩みました。 

答えは、「暗闇に手探りの状態でも何かを始めよう。」でした。

最初の試みが、『てづくりのまち北天満』と称する地域マップとホームページ制作を地域の専門学校と行いました。

また、てづくりのイベント『北天満秋のコラボレーション』を地域組織と行いました。

資金面では、大阪市や府の助成金をフル活用させていただき、人手不足は地域の諸団体の方々にスタッフになっていただき、毎年行って来ました。 

しかし資金も人手も無い商店会の役員が中心になって続けてゆく事に、役員自身も自分の仕事もあり、このまま続ける事が難しく感じられるようになってきました。

丁度その頃、北区役所の区民交流プラザで開催した「北区交流まちづくりフォーラム09」にパネリストとして参加させていただきました。

その懇親会で、大阪大学大学院の長野八久先生から「商店街でサイエンスカフェを開催しませんか。」との提案をいただきました。 

大阪大学の教員・学生が協力して当商店会より芸術・文化・科学を発信します。

それが訪れる人を増やし、商店会の活性化につながればとの思いで、昨年より商学連携事業として『北天満サイエンスカフェ』を開催しました。

この2月18日のサイエンスカフェで42回目となりました。

平成22年3月には、商店街内に『黒崎東商店会アート&サイエンスカフェ』を開設いたしました。
猫の額程の小さなセミナーハウスです。

これまで41回の開催を通じて、参加者すなわち商店街への新たな来街者が、関心を持って参加し、学者や学生さんと自由に対話し、その後商店街で買い物や飲食をし、商店主とも交流していただいています。

この試みが、黒崎東商店会と地域の活性化につながるかどうかは、判りません。

しかし商店会長に就任した以上は、何もせずにいるよりは、商店会員・地域の方々に貢献出来る商店会になりたいと思っています。

この素人集団が運営する商・学・地域連携のイベントに興味を抱かれましたら、無料ですので、ぜひ御参加下さい。

    平成24年2月14日    黒崎東商店会 会長 青山隆一   

                                 

 

第一回 青空書房店主 さかもと・けんいちさん
「おいでやす通り」の命名者。
記念すべき第一回にその 由来を語っていただきました。

おいでやす通り ー天五中崎通り商店街ー

やさしさ ぬくもり  おいでやす
レトロの街です 昔から  あったか(暖か)人情 生きてます

戦争 空襲 なんのその  焼かれず まかれず  たくましく
商人魂うけついで

とにかく親切 ほのぼのと  ここしか おまへん 暖かさ
まあ おいでやす この街へ  天五 中崎 商店街

梅田 天六 茶屋町へ続く  あなたの かくれ味
ひとの こころを 癒す街  福運 金運 おいでやす
いつでも あなたを 待ってます

出会い 探検 またとない  小さな恋も 落ちてます
あなたの街です おいでやす
天五 中崎 商店街


天五中崎通り商店街 なんやもっちゃり長い名・・・ペットネーム(愛称)が欲しかった。
そこで生まれたのが「おいでやす通り」街中の希いをこめてつくりました。
可愛がってやって下さい。

さかもと・けんいち